デイサービスのおばあさんに子どもの相談をしてみたら

小学生に入ったばかりの息子が「勉強嫌い!」と言いだしたので職場のデイサービスの利用者さん(長年中学校の体育教師の方)に相談してみたら、沢山アドバイス下さった。今の時代合わない部分もあるかもだけど、参考になったので紹介します。

・その方曰く、今まで自由に遊んでいて、 急に勉強するんだからそりゃ嫌いになる。そういう時は叱っちゃダメ。「そうなんだ、ぼくも昔、小学生で学校嫌いだったけど、慣れてきたら少しずつ好きになって、友達も増えて楽しくなったよ。」って言ってあげたらいい。

・あと、小学校の保護者会や面談など学校に行く際に、担任の先生に「学校で何かあったらすぐ言って下さい。私も初めての子どもで分からないこと多いので」みたいに言っておくこと。

・どんなに未熟な先生でも下手に出て挨拶しておく。そうすると、先生の態度もかわってくる。授業中も意識して観るようになる。

・子どもの前で先生の悪口は言っちゃだめ。子どもの態度が変わっていってしまうから。いないところで言うのはいいけど。 勉強できる、できないは気にしなくていい。素直に育つのが一番大事。そのためにはあーしろ、こーしろ細かく言わない。子どもの相談にのる、話を聴くことが、大事。「ぼくも頼りないけど、聴くだけ聴くよ、言ってごらん」って言って一生懸命聴いてあげたらいい。

・ちなみに、 中学生は一番難しい、大変。友達の付き合いが大きくなるからね。悪い子と付き合って、変な方に引きずられることある。そうすると、戻らないし戻れない。そういう時、付き合っちゃダメというと余計にそっちに言っちゃう。何かにつけて聴いてあげる。 「僕も同じだったよ、学校やめたいと思ったよ」と多少作り話してもいい。中学生の一学期の、中間テスト後位が危ない。緊張が解ける最初の時期。ここでつまづく子が多い。

・先生は生徒には一律に接する。ひいきしたりすると子どもはすぐに分かる。 などなど、、息子、まだ小学校なんですけど、気づいたら中学生の話になっていました。でも、きっとたくさん親御さんの相談に乗ってたんだろうなと分かる説得力と不思議な安心感でした。ちょっとうまくいっていないようなご家庭だったら、合間でお母さんの話を聞いてガス抜きをしてあげるなどしていたみたい。半分カウンセリングも入っているような、、、先生ってすごいな。

思わずメモ取っていて、最後にはありがとうございます!とお辞儀してました(笑)

ケアマネさんの言葉をスマホで調べてみたら認知症薬に詳しくなったはなし

今日のデイサービスの職場にて。ケアマネさんが、「○○さん、ドネペジルが10ミリグラムに増えました」と報告してくれた。私は「ドネペジルって増やしていってMAXで10でしたっけ?」ケアマネさん「いや15です」と。せっかくなのでドネペジルについて調べてみました。

ドネペジルは薬の一般名。商品名はよく聞く「アリセプト」。3mgからスタートし、1~2週間で5mg、4週間で10mgでMAXとのこと。、、ケアマネさん、間違ってますよ!鵜呑みにせず自分で調べる重要性。 ドネペジルはアルツハイマー型認知症だけでなく、レビー小体型認知症の治療にも。

他の認知症治療薬はどうだろう? 商品名レミニール(一般名ガランタミン)8mg/一日を4週間→16mg/一日→最大24mg 商品名メマリー(一般名メマンチン)5mg→1週間に5mgずつ増→20mgまで。

ふと、アリセプトの語源は?と気になった。アリセプトは、エーザイの杉本八郎博士が開発。なんと日本発なのですね。 アリセプト(Aricept)は、 アルツハイマー(Alzheimer)と受容体(recepter)から。 アセチルコリン作動性受容体を阻害する、という作用の仕組みが名前に含まれてるんですね。

レミニールは?REMINYL、記憶するrememberから。かなりざっくりとした命名だけど分かりやすい。これはジョンソンエンドジョンソンが開発。ちなみに一般名のガランタミンは、スノードロップ、ヒガンバナ、スイセンなど多くのヒガンバナ科の植物に含まれているそう。ガランタミンという名前は?スノードロップの学名ガランサスから来ているっぽいですね。

認知症薬で唯一のブレーキ系、メマリー(メマンチン)は?これは語源が見つからなかった。ドイツの会社が開発、日本では第一三共が販売。でも、これはメモリーmemoryから来てそうだなあと、予想。 (どなたかご存じの方いたら教えてください)

(薬の情報などは認知症ねっとの記事などを参照しました。)

普段から勉強する時間ない!と思うけど、ちょっとしたことをスマホで調べてみると色々分かりますね。また、看護職やケアマネに言われると、正しいはずだという思い込みが介護職である私にはありました。今回調べてみて、あっ、ケアマネさんも間違うことあるんだ!と気づくことがありました。こういう知識を積み重ねていくことで、介護職の地位向上につながるかも? いや知識というか、ただの雑学の可能性が、、、(笑)

~園芸と介護~デイサービスは新たな趣味との出会いの場

職場のデイサービスにて。パーキンソン病などで体の移動がゆっくりな方。家では寝てばかりなので、何か楽しみを、、というご家族の希望からデイの利用に。最初の頃は気難しい方で、レクや体操、お散歩にお誘いしても「いいです」と断られてしまう。そんな中、私は前職のデイ経験から、庭にプランターで野菜を育てていた。前の職場は園芸福祉を取り入れ、毎日アクティビティで野菜の収穫や種まきをしていたのだった。(私はそこで割と熱心に勉強し、NHKの今日の園芸を録画するまでになった)(笑)。

今の職場ではプランターでだが、ほそぼそと小松菜、人参、ほうれん草などをやりはじめていた。そうだ!と私は思いついた。園芸なら参加できるのではないか。プランター移動すれば室内で移動もせずすぐできるし。駄目元で水やりをお誘いすると、なんと「いいですよ」とお返事。小さめのジョウロで水やりをしてくださった。簡単そうな作業に見えて了承してくださったのだろうか。大根のときは、種まきからお手伝いお願いしてみた。すると、芽がでて、成長する様子を楽しみにされるようになった。

前の職場では皆でいっせいに「おおきくなれ」と種まき後にプランターに声をかけていた。私は内心、声には出さないだろうな、、、でもこの場に一緒にいて一体感を味わえるだけでも、と思い「じゃあ、一緒に大きくなあれ、と声をかけましょう」とお誘い。すると。「おおきくなれ、おおきくなれ、おおきくなれー」とその方が三回、続けて言ってくださった。びっくりした表情の私に、ふふ、、と笑うご利用者さん。 その後はその方と午前中の短時間、野菜や花の世話をするのが恒例になった。いい忘れていたが男性の方、園芸なんてやったことがなかったそう。

今は冬なので、収穫はないのだが種まきをして芽が出ると「出てきましたね」と興味深そうにしてくださる。園芸活動にお誘いすると、ほとんど参加してくださる。(もちろん今日はちょっと、、と言われるときもあり。)園芸という、生まれて初めてやることがその方の役割や楽しみになっているご様子。 園芸の持つ幅広さ、、、アレンジ次第で参加しやすいアクティビティになる可能性を感じる。また、この例のように、デイに来て新しい趣味が生まれることもある。介護の現場では、その方の生活歴を尊重して、以前やっていた趣味をできるように工夫することが多いのだが、新たな趣味や楽しみとの出会いの場としても機能するかもしれない。さしずめ介護職は出会いのコーディネーターか。

未来の介護現場

person holding a stress ball

先日のツイッター・ブログ記事に色々コメントいただきました。その中で、今の我々が将来、デイサービスや老人ホームに入ったらどんなことをするのかという疑問が湧いてきました。イメージを膨らませて、実際の様子を描写してみたいと思います。

デイサービスに行く男性(80歳)。デイにつくと、バイタルチェックのあと、個別のブースに入ります。そこで各種のゲーム機がセットされています。男性はスーパーファミコン型のコントローラーを手に取り、ストリートファイターⅡを選びました。「今日はレトロでいくか、、、」モニターの画面がつき、早速対戦相手を選択。デイサービス内の相手を探します、今日はあまり参加している人がいない様子なのでネット対戦を選択。海外の対戦相手となりました。ゲームをしばらく集中したところで、スタッフ(アンドロイド)から声がかかります。

次は予約していたトレーニングの時間。各種のメニューから好きなのを選択。今日は任天堂Wiiでフィットネスです。高齢者も少なくなっている時代で人間は少ないです。コミュニケーションロボットやアンドロイドが一緒に踊って、応援してくれます。

大型食堂で昼食。久しぶりにあった知り合いの利用者とゲームの話で盛り上がります。何しろ過去数万点のゲームを自由に遊べるので、何にしようか迷う日々です。彼から誘われて、一緒にハイパーヨーヨーをすることになりました。手を使うホビー系のおもちゃは、リハビリホビーとして近年再注目されているのです。「コントローラー以外の筋肉も鍛えなくっちゃな」

16時になり帰宅時間となりました。そのまま帰ろうとすると、受付から声がかかります。「ゴーグル外すの忘れてますよ」「ああ、そうだった」メガネのような機会のチップを外して返します。脳神経に直接アクセスするので視力が悪くてもゲーム画面が鮮明に見えるのです。

なんてことを想像しましたが、うーん、もっと違うイメージがありそう。アバターとか、、、。自分たちが80代、90代になってどんな過ごし方をするのか、デイサービスでどんな歌を歌うことになるのか、考えるのも「介護について考える」ことになりそうですね。おわり。

以下に、以前のブログ記事にいただいたコメントで出た「自分が将来やりそうなもの」やネタをリストしました。参考までに!?どうぞ。
ストリートファイターⅡ:1991年に稼働を始めた第2作。
スマホ:2007年初代iPhone発売
ハイパーヨーヨー:1997年以降にバンダイが発売。第1期(1997年春 ~ 2000/9/24)に最大のブームに。
PS2PSPかセガサターンで三国無双とか乙女ゲー
シムシティ:第1作目は1989年から1991年にかけてリリース。
ソシャゲ
ダークソウル2:2014年3月13日にフロム・ソフトウェアから発売されたPlayStation 3、Xbox 360、PC用アクションRPG。
ゲームキューブでスマブラとか? 桃鉄
座ってばかりの認知症のおじいちゃんに〇〇を手渡したら, シャキッと立ってそれを背負って、キビキビと歩き始めたものは・・・https://i.imgur.com/Lgdivg1.jpg
ミニ四駆やベイブレード
ガンプラ

昔ネットで見た話で 介護施設でお年寄りがテニスだかバレーだかを外でやっていたら 突然イノシシがやってきて職員が騒然となったのだが のほほんとしていた年寄りたちの目つきが変わり、その辺のものでイノシシを追い立てるおじいさんや スポーツのネットでイノシシを捕獲するおばあさんの連携プレーがすごかった、 みたいな話→(真偽不明)

老人ホームに暴れ込んできたイノシシ vs じいちゃん・ばあちゃん – ほっこりする話 (fc2.com)

デイサービスでコンサート

職場のデイサービスで、数人座ってるソファの前に椅子を並べて合唱好きの女性利用者さんをお誘い。「ここに幸(さち)あり」を男性ご利用者のハーモニカ、私ギターの伴奏で歌っていただいた。ちょっとしたミニコンサートに。

ソファで聞いていた男性も歌っていたので、同じ曲の二回目ではその方もステージ側へ。(一回目は女性いわく「練習よ」とのこと、、、)どんどんお客がいなくなり、発表する側へ。 実はボーカルのおばあさん、ハーモニカおじいさん、私で前々から練習していた曲。デイサービスに来る理由が曲を練習するためなら、音楽好きの方はやりがいから通う気持ちになれそう。

ここまでスタッフ主導だったけど、歌が終わって送迎の準備でワタワタしてる時、ボーカルのおばあさんが「じゃ皆で最後に『故郷(ふるさと)』歌って終わりにしましょう」と声をあげ、遠くのグループにも「いい?ふるさと、歌うわよ」と声を上げて皆で大合唱になった場面はその女性(色々リーダーやってた経歴)らしい姿で生き生きとしていてとても良かった。

デジカメでビデオとっていたので、来週は皆で見てみるのも面白そう。でも、一番はどこか地域のお祭りとか、慰問コンサートとかで外部に発表ができるといいのだ。御本人たちも、そんなご希望をおっしゃっていた。今年どこかで実現できるといいな。