本田桂子著「父・丹羽文雄 介護の日々」を読む

専門書100冊チャレンジ:認知症ケア、演劇、ワークショップ、介護に関連する書籍(自分で専門書と感じればOK)を100冊読んでレビューします。:本田桂子著「父・丹羽文雄 介護の日々」を読みました。知る人ぞ知る多作の作家、後進育成やアマチュアゴルフの発展などに尽くした丹羽文雄氏。その長女である作者の両親の介護についての1997年刊行のエッセイ。傑作。父はダンディな小説家だったがアルツハイマー型認知症となり、困った状況もあるが、仏様のような感謝をする姿が描かれる。一方その妻である作者の母は、完璧なしっかり者だったが脳血管性認知症となりまだらボケの状態、不満病と言われる位、周囲に悪口や批判ばかりするようになる。この両親の介護の経緯やその取組みについて具体的に描かれている。すごく読みやすくて面白い!この本で読書会したい位です。4つのポイントとして、介護に役立つ点、演劇の視点、カルチャーの視点、家族の物語の視点で読める。ここでは演劇視点から気になったことを紹介。・昼寝明けの父が「おい、女将、預けていたピストルを出してくれ」「でも、外は暗いですよ。明日の朝になさったら。」と著者はとっさに旅館の女将に「変身」する。・朝ごはん終わったあとに「いくらだ」と言う。「お夕飯と一緒にいただきますから結構ですよ」気になってなんどもいくらだと聞く「千円です」というと、「ごちそうさま」と渡して落ち着いた。新聞社に勤めている孫に「どこに勤めているんだ」「読売新聞社です」「ああ、原稿ができているから持っていきなさい」「ありがとうございます。それではいただいてまいります」家族、介護専門のお手伝いさんが皆、こんな対応ができている。この本を読んで、対応が参考になった当時の読者の人は多いんじゃないだろうか。それと、後半、作者がアルコール依存症になり、その対応についても書かれている。夫は酒を飲めないが夫婦で入院、完治することはなく毎日「今日は飲まないでおこう」という決心を続ける以外ないと学んだそう。これも当時としては知らない人も多かったんじゃないだろうか。「ケアする人のためのケア」の必要性についても書かれており、今でも参考になるところが多々ありました。グラフィックレコーディングしてみたのでそれも載せておきますね~

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